天文学|物理科学向け
高性能 sCMOSカメラ Marana sCMOS

Maranaは、Andor社の最新高性能sCMOSカメラで、天文学や量子光学、
ハイパースペクトルイメージングなど幅広い物理科学分野に対応しています。

特に、Marana 4.2B-11モデルは、量子効率95%、-45°Cの真空冷却、
11µmのピクセルサイズを持つ32mm対角の大型センサーは、高フレームレートにも対応し、
微弱光環境下でのS/N最適化により、小型物体の追跡や分光検出に優れた性能を発揮します。

高密度ハイパースペクトルアプリケーションや波面補償光学にも適しており、
ROIを使用した数百fpsでの画像取得や、特注設計でデータ転送のラグを最小化できます。

  • QE 95%、冷却温度 -45 °C: 超高感度背面照射sCMOSを導入
  • 4.2 MP / 32mm センサー : 天文学に最適
  • 48 fps フルフレーム(ROIによる高速化): 動きの速い事象をスメアなく追跡
  • リニアリティ 99.7% 以上: ダイナミックレンジ全域にわたり最高の定量精度
  • 長期の真空度保持および品質確保: センサ表面の湿気ゼロ、QE劣化なし

製品詳細

性能と用途

Maranaは、Andor社の最新高性能sCMOSカメラプラットフォームであり、天文学、ボース・アインシュタイン凝縮、量子光学、ハイパースペクトルイメージング、中性子断層撮影、高速分光法など、物理科学分野の幅広い用途に対応しています。

特に、広視野Marana 4.2B-11背面照射sCMOSモデルは、量子効率(QE)95%、真空冷却による冷却温度が業界最高の-45°Cを実現し、ピクセルサイズも光子捕捉に最適な11µmを誇ります。また、唯一の真空裏面照射型sCMOSとして、Andor社独自のUltraVac™テクノロジーを採用し、センサーを湿気や経時による量子効率の劣化から保護します。

Marana

大型センサーと高フレームレートの利点

32mm対角の大型センサーの導入により、宇宙ごみの追跡や地球接近天体(NEO)の検出に最適なカメラとなりました。Andorの独自技術により、sCMOSの感度は究極まで高められ、微弱光環境においてもS/N(信号対雑音比)の最適化が可能です。露光時間の短縮が可能となり、ダイナミックプロセスにおいても48fpsという高フレームレートでの測定が実現し、シグナル・スミアなしで非常に動きのあるシーンの撮影も可能です。

また、アンチグローテクノロジーにより、長時間露光中でもセンサー全体を使用でき、広い視野と高感度を維持します。これにより、広視野観測や長時間撮影が必要なアプリケーションでも信頼性の高いデータ取得が可能です。

さらに、拡張ダイナミックレンジモードにより、53,000:1というシグナル範囲での「ワンスナップ定量化」が実現。これにより、輝度の強弱が混在する環境でも正確なデータ取得が可能となります。また、Adaptive Opticsモードは、データ収集後のタイムラグを最小限に抑え、露光後すぐにRAWデータを転送できる特長があります。

Dark exposure (1 sec), using a 1024 x 2048 region of the GSENSE400 BSI sensor. Images are compared: 上画像 - without, and right 下画像- with the Anti-Glow Technology of Marana 4.2B-11, employing the exact same intensity scaling.

Manara 1.2B-11  - 2048 x 2048 (32 mm角センサー ) Manara 1.2B-11 - 2048 x 2048 (32 mm角センサー )

競合A ⁻ 1200 x 1200 (18.7 mm角センサー ) 競合A ⁻ 1200 x 1200 (18.7 mm角センサー )


多様なアプリケーション対応と柔軟な設計

Marana 4.2B-11は、UV強化光源(BU)を含め、260nmから400nmの特定の波長要件に対応でき、ウェハ検査(266nm)などのアプリケーションにも最適です。また、超高速分光モードにより、オンヘッド垂直ピクセルビニングを活用し、最大24,000スペクトル/秒の高速分光測定が可能です。ROI(領域選択)を使用すれば、数百fpsでの画像取得が可能となり、データ保存容量を節約しつつ効率的な撮影が実現します。

Marana 4.2B-11には、標準でFマウント型アタッチメントが付属していますが、オプションでCマウントアダプタも提供しており、最大1400 x 1400(2メガピクセル)までのROIサイズに対応可能です。さらに、ファンと水冷システムを標準装備しており、水冷で感度を最大化します。プロフェッショナル用望遠鏡システム向けのアタッチメントとして、「お客様の特別リクエスト(CSR)」サービスを利用すれば、特注のマウントフェースプレートも提供可能です。


主な特長

  • 量子効率(QE)95%、かつ最低のノイズ:光量不足環境での測定で最大のS/N
  • 4.2MP、対角32mmの大型センサー:広視野のsCMOS、幅広い撮影時間に対応
  • UV最適化QEオプション :260~400nmのUV感度を強化。ウェハ検査 (266nm)
  • 真空冷却(-45 °C):カメラの熱ノイズに制限されることはありません!
    (微弱なシグナルは、極めて低いノイズフロアと長時間の露光が必要です)

アプリケーション

  • スペースデブリ、および地球近傍天体(NEO)の検出・追跡
  • 太陽黒点や太陽フレアの観測
  • ウエハー検査(266nm)
  • トモグラフィー(断層撮影)
  • ハイパースペクトルイメージング(高密度マルチファイバー入力、またはプッシュブルーム方式)
Manara for Space Debris Tracking Manara for Space Debris Tracking

仕様

Sensor Type GPixel 400 back-illuminated
QE Options BV, BU
Active Pixels 2048 x 2048
Sensor Size 22.5 mm x 22.5 mm (32 mm diagonal)
Pixel Size 11 µm
Pixel readout rate 200 MHz (12-bit mode)
100 MHz (16-bit mode)
Read Noise 1.6 e- (median)
Maximum frame rate Marana 4.2B-11 - 48 fps (12-bit); 24 fps (16-bit)
Maximum Quantum Efficiency 95 %
Dark current, e-/pixel/sec at -45°C 0.2
Readout modes Rolling Shutter
Pixel well depth 85,000 e-
Maximum dynamic range 53,000:1
Linearity > 99.7 %
Photon Response Non-Uniformity (PRNU) < 0.5 %
Data range 12 bit (fastest frame rates) and 16 bit (max dynamic range)
Interface USB 3.0

技術資料


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