技術解説動画
BOFA社は、日常的な火災の危険に対する解決策を提案します。
課題
金属への高速マーキングにより生産性が向上する為、高出力ファイバーレーザーは人気が高まっています。これにより高速で多数の材料を加工することができますが、加工速度が速くなる程可燃性の白熱粒子が大量に発生し、火災の危険性が高まります。
BOFA社の顧客でレーザーコーディング、マーキング、彫刻の業界で活動している企業は、まさにこの問題に直面していました。発火事故が頻発していたため、彼らはBOFA社にこの問題に解決するための最適な方法についてアドバイスを求めました。
対策
BOFA社は粉塵と煙の集塵システムの一部として、新しい自己完結型モジュール式Spark Arrestor 2の導入を提案しました。このシステムは、特別に設計されたインピンジメントプレートを通して高温の粒子を除去し、取り外し可能なドロップアウトチャンバーに堆積させます。これにより、ファイバーレーザー加工中に発生した白熱微粒子が集塵機に入り込んで火災が発生するのを防ぎます。Spark Arrestor 2には、出口ポート部に温度センサーが搭載されており、事前に設定された温度を超えると吸気流を停止します。更に温度が上昇した場合にはアラーム音と警告ビーコンによりオペレータに警告を発し、集塵装置を停止します。
Spark Arrestor 2は、BOFA FireBOXおよびFireBOX+ユニットと組み合わせて使用できるように設計されています。このユニットは、工程や材料が熱現象に対してより影響を受けやすい高温ファイバーレーザーシステムにさらなる保護機能を提供します。これらのシステムには、自己消火式のインラインプレフィルトレーションと、あらかじめ設定された周囲温度を10℃超えると集塵システムの電源を自動的にオフにし、隔離弁を作動させる温度連動コントローラーが搭載されています。FireBOX内の温度がさらに10℃上昇すると、組込消火器が作動します。Spark Arrestor 2は、FireBOXユニットの有無に関わらず使用できます。
結果
BOFA社のクライアントは、自己完結型で清掃が簡単なSpark Arrestor 2を設置したことで、機械内で発生する火災の心配をする必要がなくなりました。この技術は、火災の危険性がある高温の微粒子を捕捉するのに非常に効果的であることが証明されています。現場でのテストを経て、機械指令EN 60204に完全に準拠しています。Spark Arrestor 2は、移動に便利なキャスター付きで、不正な操作を防止するための施錠可能なドアが付いています。
自立消火式インラインプレフィルター
集塵機内に火炎が吸い込まれた場合、フィルターに溜まった高温の異物に引火する可能性があります。 その結果生じる火災は通常ヒューム集塵機内に留まりますが、これは重大な損傷を引き起こし、極端な状況ではその危険性が集塵機外にまで及ぶ可能性があります。このようなリスクが指摘されている工程では、インライン FireBOX による特別な安全対策が有効です。
操作
内蔵の温度コントローラーにより、あらかじめ設定された周囲温度より 10°C 上昇したことを検知すると、FireBOX GA は隔離弁を作動させ、集塵機への電源を切り、FireBOX への吸気を停止して火災を抑制します。温度がさらに10℃上昇すると、消火器が作動します。
消火器の仕組み
Ordnance Testing Solutions Ltd.による自主テストでは、FireBOX GAが燃焼するポリマー微粒子による火災を抑制することが実証されています。FireBOX GA は一般的な用途向けに設計されており、金属ベースの用途には使用できません。正しいシステムを選択するために、FireBOX MAをご参照いただくか、弊社までお問い合わせください。