DCから最大500MHzで差分微小光信号を検出

2つの入力信号の正確な差を取ることにより、使用するレーザー光源の強度ノイズなどのコモンモードノイズが抑制されます。これにより、ノイズに埋もれてしまいがちな信号測定系から微小な光信号を抽出できます。

HBPRシリーズ・フォトレシーバは、2つの逆並列接続(フォトダイオード電流を相殺する向きに接続)されたフォトダイオードとそれに続く低ノイズ電流アンプの組合せで構成されています。慎重に特性をそろえたフォトダイオードペアにより、可能な限り最高のコモンモード除去比(CMRR)を実現します。低入力ノイズ(NEP)と優れたコモンモード除去比により、MHz帯域で高感度の信号検出を可能にし、量子状態トモグラフィのように、高繰返し周波数で、信号が急激に変化する場合でも、レーザパルスを正確に検出することができます。

切替え可能な帯域幅制限(ローパスフィルタ)、個別の高速モニタ出力、調整可能なオフセット、切替え可能なAC / DC結合などの追加機能により、HBPRシリーズ・フォトレシーバは、最も汎用性に富む差動型フォトレシーバの1つとなっています。

主な特長

  • 最大500MHzの帯域幅
  • 最大55dBのコモンモード除去比(CMRR)
  • NEP 最小 3.7pW /√Hzの極低ノイズ
  • 320〜1700nmの波長範囲をカバーする Si および InGaAsモデル
  • 広帯域ノイズを最小限に抑えるため、ローパスフィルターを20MHzに切替え可能
  • 2段階切替え可能な、最大60,000 V/Aの高ゲイン
  • 切替え可能な出力カップリング(AC / DC)
  • 10MHz帯域を持つ高速DCカップリングモニタ出力
  • フリースペースまたはファイバー結合入力
  • 多くの標準的な光学システムと互換性のある、1.035 "-40スレッドのフリースペース入力

応用

  • 光分光
  • コヒーレントヘテロダイン検出
  • 光量子状態のホモダイン検出
  • 光コヒーレンストモグラフィ(OCT)
  • 干渉測定
  • 光遅延測定
  • オシロスコープ、スペクトラムアナライザ、A/Dコンバータ、ロックインアンプ用差動光フロントエンド

仕様・データシート

320~1000 nmの波長範囲のモデル

Model HBPR-100M-60K-SI-FS
HBPR-100M-60K-SI-FST
HBPR-100M-60K-SI-FC
HBPR-200M-30K-SI-FS
HBPR-200M-30K-SI-FST
HBPR-200M-30K-SI-FC
HBPR-500M-10K-SI-FS
HBPR-500M-10K-SI-FST
HBPR-500M-10K-SI-FC
Si-PIN photo diode 0.8 mm ⌀ 0.8 mm ⌀ 0.4 mm ⌀, FC version with ball lens
波長レンジ 320 - 1000 nm 320 - 1000 nm
バンド幅(-3 dB) DC - 100 MHz DC - 200 MHz DC - 500 MHz
トランスインピダンスゲイン(switchable) 2.0 x 104 V/A
6.0 x 104 V/A
1.0 x 104 V/A
3.0 x 104 V/A
5.0 x 103 V/A
10.0 x 103 V/A
最大変換ゲイン(switchable) 10.8 x 103 V/W typ.
32.4 x 103 V/W typ.
(@ 850 nm)
5.4 x 103 V/W typ.
16.2 x 103 V/W typ.
2.55 x 103 V/W typ.
5.1 x 103 V/W typ.
(@ 760 nm)
最小 NEP ≤ 6.5 pW/√Hz(@850 nm) ≤ 7.8 pW/√Hz(@850 nm) ≤ 12 pW/√Hz(@760 nm)
NEP(@ 20 MHz) ≤ 7.4 pW/√Hz(@850 nm) ≤ 8.8 pW/√Hz(@850 nm) ≤ 13 pW/√Hz(@760 nm)
Common mode rejection(typ.) 50 dB 45 dB 40 dB
データシート
FS/FST version
データシート
FC Version

800~1700 nmの波長範囲のモデル

Model HBPR-100M-60K-IN-FS
HBPR-100M-60K-IN-FST
HBPR-100M-60K-IN-FC
HBPR-200M-30K-IN-FS
HBPR-200M-30K-IN-FST
HBPR-200M-30K-IN-FC
HBPR-450M-10K-IN-FS
HBPR-450M-10K-IN-FST
HBPR-500M-10K-IN-FC
InGaAs-PIN photo diode 0.3 mm ⌀(FS/FST model), 80 µm ⌀, ball lens(FC model) 0.3 mm ⌀(FS/FST model), 80 µm ⌀, ball lens(FC model) 0.3 mm ⌀(FS/FST model), 80 µm ⌀, ball lens(FC model)
波長レンジ 800 - 1700 nm(FS/FST model), 900 - 1700 nm(FC model) 800 - 1700 nm(FS/FST model), 900 - 1700 nm(FC model) 800 - 1700 nm(FS/FST model), 900 - 1700 nm(FC model)
バンド幅(-3 dB) DC - 100 MHz DC - 200 MHz DC - 450 MHz(FS/FST)
DC - 500 MHz(FC)
トランスインピダンスゲイン(switchable) 2.0 x 104 V/A
6.0 x 104 V/A
1.0 x 104 V/A
3.0 x 104 V/A
5.0 x 103 V/A
1.0 x 104 V/A
最大変換ゲイン @ 1550 nm(switchable) 19 x 103 V/W typ.
57 x 103 V/W typ.
9.5 x 103 V/W typ.
28.5 x 103 V/W typ.
4.75 x 103 V/W typ.
9.5 x 103 V/W typ.
最小 NEP(@ 1550 nm) ≤ 3.7 pW/√Hz ≤ 4.4 pW/√Hz(FS/FST)
≤ 4.1 pW/√Hz(FC)
≤ 6.5 pW/√Hz(FS/FST)
≤ 6.7 pW/√Hz(FC)
NEP(@ 20 MHz, 1550 nm) ≤ 4.3 pW/√Hz(FS/FST)
≤ 4.0 pW/√Hz(FC)
≤ 4.9 pW/√Hz(FS/FST)
≤ 4.4 pW/√Hz(FC)
≤ 6.9 pW/√Hz
Common mode rejection(typ.) 50 dB(FS/FST)
55 dB(FC)
45 dB(FS/FST)
50 dB(FC)
35 dB(FS/FST)
45 dB(FC)
データシート
FS/FST version
データシート
FC version

以下の仕様は、すべてのHBPRモデルに適用されます。

最大コモンモードパワー 10 mW / 各フォトダイオードにつき
ローパスフィルタ— バンド幅を 20 MHz に切換え可
ハイパスフィルター
(ACカップリング)
DCカップリング を ACカップリング* に切換え可
* カットオフ: 10 Hz
信号出力 ±1.0 V @50 Ω 負荷(線形増幅 及び 低高調波歪み)
最大 ±2.0 V @50 Ω 負荷
モニター出力 トランスインピーダンスゲイン:1000 V/A,
バンド幅:DC ~ 10 MHz,
出力電圧:0 ~ +10 V (@ ≥100 kΩ load)
電源入力 ±15 V (±14.5 V … ±16.5 V), –90 / +120 mA typ.
ケース 80 x 80 x 30.5 mm (L x B x H), weight 350 g (0.77 lbs)

オフセットは、ポテンショメーターにより調整可。 出力短絡保護。 電源供給は3ピンLemo®ソケット。
適合コネクターがデバイスに付属。 オプションの電源 PS-15が利用可能です。
詳細については、データシートをご覧になるか、または(株)オプトサイエンスにお問合せください。

  • 製品仕様は改良などにより、予告なしに変更となる場合あります。

オプティカルベンチ(フリースペース:FS)とファイバーオプティクスに対応

フリースペース(FS)入力は、1.035"-40のネジ付きフランジとネジ付きカプラーリング(FST)、または25mmの丸フランジとネジなし(FS)の2タイプを用意しています。どちらのタイプも、レンズ、チューブ、ケージシステム、光学アダプタなど、様々なメーカーの光学アクセサリーとの幅広い互換性を実現しています。

比較的大面積の検出器は、フリースペースアプリケーションでの光フォーカスを容易にし、オプションの光ファイバーアダプタを使用した場合には、高い安定したカップリング効率を確保します。

⌀ 0.8mmの光検出器を搭載したFSTフリースペースSIモデルは、検出器面が大きいため、PRAシリーズのオプションの光ファイバーアダプタをねじ込むだけで、ファイバー接続(FC、FSMA)に簡単に変換することができます。検出器面積が0.4 / 0.3 mmのように小さいモデルでは、カップリングロスや不安定性が発生する可能性があるため、ファイバーアダプタの使用は限られた範囲での使用をお勧めします。高精度の光ファイバー測定に焦点を当てている場合は、固定光ファイバー入力の HBPR FCモデルを使用すると、通常は最良の結果が得られます。

すべての HBPRシリーズフォトレシーバーには UNC 8-32 および M4 ネジ穴が装備されているため、光学システムに汎用的に使用される標準ホルダに便利かつ安定的に組み込むことができます。

フリースペースバージョン1.035”-40 スレッド付き(FST) Pic.1 フリースペースバージョン1.035”-40 スレッド付き(FST)

ファイバーカップルバージョン(FC) Pic.2 ファイバーカップルバージョン(FC)

  • ポストとホルダは製品には含まれません。

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