AOTF(Acousto-Optics tunable Filter)とは、電気的に制御可能な透過型のバンドパスフィルターで、異方性媒質内での音響波と光の相互作用をうまく使っています。
AOTFの応用分野としては 下記のような分野で利用戴いています。
バイオ・メディカル分野
- 共焦点顕微鏡
- フローサイトメトリ
- 高分解能光コヒーレントトモグラフィー(OCT)
- ハイパースペクトラルイメージング
理科学分野
- 分光分析(法医学的分析、レーザー誘起ブレークダウン分光分析(LIBS)、文化財保存・保護、考古学)
産業分野
- プロセス制御(物質選択と物質分析)
航空宇宙・軍事分野
- リモートセンシング/波長依存性を使った特性解析
次に代表的な3つの応用分野でご利用いただける3つの応用について紹介します。
個々のAOTF素子やRFドライバの仕様についてはデータシートをご覧ください。
1.個別に光波長を選択する(Discreat Wavelength Selection)ためのAOTF素子とRFドライバの特長
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この用途には標準として400nmから600nm の波長域に対応するAOTF素子が製造されていますが、
御要求のある波長域をカバーする素子の設計制作も可能です。 - 最適化した回折効率は90%以上で、通常は標準値として95%という回折効率 が得られています。
- 非常に優れた方向安定性(ポインティングスタビリティー):+/- 150µrad(標準値)以下です。
- 特許を取得したサイドロブ抑制技術 が使われておりその信号比は25dB以上 あります。
- アクティブ温度安定化技術を用いています。
- RF消費電力が少ない。(1チャネル当たり100mW以下)
- 8チャネルまでの独立したアナログ&ディジタル(ブランキング)制御
- AOTF素子とRFドライバの詳細な仕様につきましては 個々のデータシートをご覧ください。
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推奨機種
- AOTF素子:TF525-250-6-3-GH18A、TF-525-250-6-3-GH19A
- RFドライバ(8チャネル):MSD040-150-0.2ADM-A5H-8X1
2.Superconinuµm光源のフィルターリング(Supercontinuµm Filtering)の AOTF素子とRFドライバの特長
- この用途には標準として400nmから2200nm の波長域に対応するAOTF素子が製造されていますが、ご要求のある波長域をカバーする素子の設計制作も可能です。
- 最適化した回折効率は、90%以上で、通常は標準値として95%という回折効率 が得られています。
- 非常に優れた方向安定性(ポインティングスタビリティー):+/- 150µrad(標準値) 以下です。
- 特許を取得したサイドロブ抑制技術 が使われており、その信号比は25dB以上あります。
- RF消費電力が少ない。(1チャネル当たり100mW以下)
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最新のDFS(Discreat Frequency Selection:個別の光周波数選択)ドライバでは、光周波数、位相と振幅を個別に制御することが可能であり、透過光のバンド幅(分解能)と透過光のProfile(波長に対する透過特性)制御も
可能です。つまりPCコントロールでプログラム設定可能 なRFドライバです。 -
推奨機種
- AOTF素子:TF925-550-10-3-GH29A、TF-1650-1100-9-3-GH30A
- RFドライバ(16チャンエル):MSDXX-YYY-10UC-16X1
3.ハイパースペクトラルイメージングなどのイメージング用AOTF素子とRFドライバの特長
- 有効開口域が大きい。標準で12mm×12mm、カスタム品で20mm×20mmです。
- 可視光域(検知素子は、Si CCD素子)と近赤外域(検知素子は InGaAs CCD素子)や特殊な赤外域でご利用いただくためのオプションも利用可能です。
- セキュリティ、バイオメディカル、理科学と産業分野など含む新たな応用分野。
- 特許を取得したトランスデューサ アポダイぜーション(Transducer Apodization)技術を用い、サイドロブ抑制が著しく向上しました。
- マルチチャネル動作のために狭いライン幅と音響光学のぼやけが減少しました。
- お客様のご要望により、カスタム品対応しています。
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推奨機種
- AOTF素子:TF925-350-2-12-BR1、TF-1300-900-11-8-NO1
- RFドライバ(16チャネル):MSDXX-YYY-10UC-16X1