RF ドライバは AO 素子の結晶内に音響波を発生させる RF 信号をつくるものです。
印加された RF 信号の周波数と強度によって、ビームの変調の度合いや偏向角がきまります。

G&H 社では、AO 素子の用途に合わせて、アナログまたはデジタル変調が可能な高周波のドライバを豊富に用意しています。

仕様・データシート

モデル 対応 AO素子 動作周波数 最大 RFパワー 特長 データシート 図面
64020-200-2ADMDFS-A Deflector, Special Modulator, Tunable Filter 20 - 200 MHz 2.0 W Programmable frequency;
single channel DDS
97-02925-32 Deflector, Tunable Filter 20 - 160 MHz 0.4 W Programmable frequency;
single channel DDS
6000 Series Driver Deflector, Tunable Filter 50 - 450 MHz 15 - 20 W N/A
97-03926-12 Deflector, Tunable Filter 20 - 160 MHz 3.2 W Programmable frequency;
8 channel DDS
97-02910-xx Fiber-Q 80 - 200 MHz 2.5 - 3.0 W Fixed single frequency;
low power draw
3307 series Fiber-Q, Frequency Shifter 80 - 350 MHz 1 - 4 W Fixed single frequency
3910 series Fiber-Q, Frequency Shifter, Modulator 80 - 350 MHz 0.5 - 8.0 W Fixed single frequency
MHPXXX-YYADM-A1 Fiber-Q, Modulator 24 - 260 MHz 2 - 20 W Fixed single frequency
MCX0XX-Y.YZC-MINx Frequency Shifter, Modulator 40 - 80 MHz 0.5 - 2.5 W Fixed single frequency;
ultra-compact size
HP041-125ADG-A10 Modulator 40.68 MHZ 125 W Fixed single frequency;
Ge AO devices
HP040-060-150ADG-A10-2X Modulator 40 / 60 MHz 2 x75 W Fixed dual frequencies;
Dual channel Ge AO devices
QC0XX-YYDC-ZZZ-AAV Modulator, Q Switch 24 - 110 MHz 2 - 24 W Fixed single frequency;
compact,low power;
fixed/variable pulse width
MQH0XX-YYDM-ZZZ Modulator, Q Switch 24 - 80 MHz 25 - 100 W Fixed single frequency;
fixed/variable pulse width
SD020-200-5UC-4x1 Tunable Filter 20 - 200 MHz 5.0 W Programmable frequency;
single or multi-channel DDS

RF ドライバ 詳細説明

一般的に RF ドライバーは RF オシレータ・変調回路・アンプから構成され、AO 素子を駆動させるための RF信号をつくります。
AO モジュレータ内部のトランスデューサはピエゾ効果によってRF 信号を音響波へと、とても正確に変換します。

それぞれの用途ごとにスピードと安定性を最適化するために、AO 素子と RF ドライバは1つのユニットとして選定されるべきです。
用途によって RF ドライバに要求される場合がある機能には、ファーストパルスサプレッション・同期・パルス成形・マルチチャネル駆動があります。

RF ドライバの選定

AO 素子の要求が RF ドライバの選定を左右します。
優先して検討すべき項目は次のとおりですが、これ以外にスピード・デューティ比なども重要です。

  • RF 出力
  • 変調タイプ:デジタル or アナログ
  • 動作周波数:固定 or 可変(リニアな周波数スイープ)、もしくは programmable
  • 安定性:周波数可変ドライバの場合、VCO か DDS かの選択に影響します
  • チャネル数:RF 出力のポート数、または1つのポートからの出力諧調数
  • 特別機能:pulse-killing、同期など

変調タイプ:デジタル vs アナログ

変調タイプは、RF 出力がどのように変化するかを規定、つまりは回折光の強度変化を規定します。
デジタル変調タイプドライバでは、外部 TTL 信号の入力によって RF 出力が ON/OFF されるので、ビームが回折されるか回折されないかを制御します。
アナログ変調タイプドライバは、入力される電圧で RF 出力が制御されるので、回折効率の範囲内で1次光の強度を制御できます。

周波数 固定 vs 可変 ドライバ

周波数固定の RF ドライバは AO 素子に適した単一の周波数を発振します。
周波数範囲は 24-440MHz の周波数固定 RF ドライバは、外部アナログ電圧信号・TTL 信号の入力でコントロールできます。
AOM による強度変調の用途ではこのドライバが使われます。

周波数可変、および programmable の RF ドライバは、出力する RF 周波数を可変できます。
電圧制御発振器(Voltage-controlled oscillator, VCO)は RF 周波数をリニアにスイープ(可変)でき、AO 素子のどのモデルにも使えます。
ダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS)ドライバは周波数のプログラミングができます。
単一の固定周波数参照信号からランダム波形を作ることができるので、パルス成形やその他の特殊な用途に使えます。
DDS ドライバはソフトウェアによる駆動で、GUI からの制御もコンピューターのコマンド入力による制御のどちらも可能です。
G&H 社の高性能マルチ周波数DDSドライバは最大 8ch の RF 周波数を同時に作り出せます。


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