主な特長
- PLL 機能を備えた4つの独立 PID コントローラ
- マルチプル DUT モデル、転送機能とステップ応答ディスプレイ、調整可能なターゲット帯域幅を備えたLabOne PID アドバイザ
- 残差 PID 誤差を最小限に抑える自動調整機能
- 最大ループフィルター帯域幅 50 kHz
- 復調器Θデータ ±1024 π 位相アンラップ
- 派生部低減フィルター
アプリケーション
- レーザー周波数安定化、ファイバー雑音除去
- キャリア・エンベロープ・オフセット(CEO)安定化など光位相ロックループ
- ケルビンプローブチップ防御など高度 AFM モード
- ジャイロスコープ、共振器など MEMS 測定
- ナノ機構発振器
機能系統図
フェーズロックループ(PLL)モード
PID コントローラーの重要なアプリケーションの1つは発振器の位相コヒーレント同期、位相ロックループまたは PLL です。
最もわかりやすい例では、変調信号はロックインアンプへ送信され、PLL は信号周波数を復調しトラッキングするために作用します。
1つの PID は入力信号のような位相情報を復調器の1つから受け取り、内蔵型発振器の1周波数としてフィードバックします。
この原理は逆転させることができ、例えば内蔵型発振器の良い位相ノイズ特性は、レーザーシステムのような外部装置へ転送することができるということを理解しておくことが重要です。
PLL モードのオプション位相アンラッピング機能は入力信号範囲 を±1024π にまで拡大します。これは始動時に信頼性の高いフィードバックが送信され、ロボスト操作が終始可能になることを意味しています。
PID アドバイザ、自動調整機能、自動設定値トグル
PID アドバイザー自動調整機能が経験の少ないユーザーにも制御ループ設定が簡単で便利にできるようにする一方、LabOne ツールセットは達成された性能を特長づける全ての手段を提供します。
プロッタは時間領域での PID 誤差、PID 出力信号を視覚化、データのヒストグラムを表示します。
SW トリガは PID 設定値がトグルモードで手動または自動で変更された時にステップ応答を記録するために使用されます。
これらのステップ応答は PID アドバイザモデル関数と直接比較してパラメーターを精査することができます。
統合されたスペクトラムアナライザは制御ループ信号の周波数ドメインデータを表示して「サーボ・バム」と潜在的ノイズ源を視覚化し、スイーパは伝達関数を明示してユーザーに全セットアップの完全な理解を与えます。
AFM チップ防御、しきい値ユニット
MF しきい値ユニットは PID コントローラーと組み合わせて使用することができます。
復調器振幅、位相値トラッキングに加えて、PID 誤差、変更、PID 出力信号をしきい値ユニットで監視することができます。
これらの信号が設定時間が調節可能な安全コリドーから離れた時には対応して装置全体へのダメージを避けることができるように論理出力信号が発信されます。
AFM アプリケーションチップ防御機能はこの機能がうまく利用されている典型的な例です。
仕様
設 定 | 4 PID コントローラ、PLL 機能付き |
---|---|
PID 入力パラメータ | 復調器生成 X、Y、R、シータ、補助入力信号1、2、補助出力信号1から4 |
PID 出力パラメータ | 信号出力振幅、信号出力オフセット、内部発振器周波数、 補助出力信号1から4、復調器位相オフセット |
最大 PID 帯域幅 | 50 kHz まで |
PID 最小伝播遅延 | 2.5 µs(信号入力から出力まで) |
PID アドバイザ DUT モデル |
オールパス、ローパス1次オーダ、2次オーダ、 電圧制御発振器 (VCO) / レーザ装置、共振器周波数、共振器振幅、内部 PLL |
PIDアドバイザ 図形表示 |
ボード光度、ボードフェーズ、ステップ応答、 インパルス応答;閉ループ、開ループオプション |
設定値トグル率 | 64 mHz から 1 MHz |
PID データ ストリーミング |
PID 誤差、PID 変更、PID 出力値は調整可能レートでストリーム、 復調器データ PID と同期させることが可能 |
PLL 周波数範囲 | 1から500 kHz;1から5 MHzでは MF-F5M オプションが必要 |
PLL 帯域幅 | 50 kHz まで |
位相アンラップ範囲 | ±1024 π |
アップグレードと互換性
- 対象領域のみアップグレードすることが可能、ハードウェアの変更必要なし
- 他の全 MF オプションとの互換性