アキシコンレンズについて
非球面レンズと比べて、アキシコンの形状は円錐形のようになっています。
この円錐形状により、アキシコンはリング状のビームプロファイルをつくります。
リングビームの直径はアキシコンの頂角に依存し、アキシコンと像投影面の距離が離れれば直径が小さくなります。
リングの幅は一定です（Fig. 1 参照）。
アキシコン ～ アスフェリコン社の高い精度で
直径1インチおよび2インチの高精度な在庫品のほかに、凸および凹形状のアキシコンもアスフェリコン社は特注対応にて製造します。
試作品の製造、小ロット、大量生産などお客様のご要望にお応えします。
特別に開発した CNC 制御の研削・研磨工程を使いほぼすべての種類の光学材料の加工に対応します。
精度 200nm までの全体形状誤差 (irregularity) または 40nm RMSi がアスフェリコン社では可能です。
アキシコンレンズの応用
アキシコンは主にビームシェーピングの分野とレーザー用途につかわれます。
特有の使われ方は非回折のベッセルビームの生成です。
ほぼ均質な強度分布の範囲、つまりアキシコンの角度と直径で規定される長さが重要です（Fig. 1 参照）。
ベッセルビームは非回折なので、医療・研究・測定技術や調整用途に理想的です。
具体的には、例えば光ピンセットやライトシート蛍光顕微鏡などで使用されます。
ほかのアキシコンやレンズと組み合わせて、コリメートのリングビームや可変のリング集光ポイントなど、
いろいろなビームプロファイルの生成ができます。
ビームエキスパンダ やレンズ、アキシコンとの組み合わせによる光学効果を以下に説明します。
A - アキシコン、L -レンズ、BE - ビームエキスパンダ
１. アキシコンの照射をビームエキパンダとの組み合わせで最適化します。生成したベッセルビームの長さを変えることができます。
２. 生成したリング集光点の直径は組み合わせるレンズの焦点距離で規定されます。リング状の集光点は材料加工や眼科手術に応用されます。
３. ２つのアキシコンレンズを組み合わせてリング状のコリメートビームを生成します。２つのアキシコンレンズ間の距離を調整すればビームの直径が変わります。
３つめの光学エレメントを追加することでさらに応用分野が広がります。以下の例をご覧ください。
A - アキシコン、L - レンズ、BE - ビームエキスパンダ
４. このセットアップでは非球面レンズのフォーカス幅を減少させ、さらに回折限界以下の集光が可能になります。これは非球面レンズへリング状の照射をすることで可能になります。
５. ここに示されたセットアップは球面レンズのフォーカス品質の改善に有効です。レンズの個々の領域へのリング状の照射は、球面収差が無くなるような影響を与えるので結果としてフォーカスが改善します。
６. このセットアップは可変のリング集光点を生成するために使われます。２つめのアキシコンを移動させれば、リングの集光スポット径を調整できます。
特別に開発したマウントにより、アスフェリコン社のアキシコンレンズは調整を容易にし、最適な結像を得るための精確な配置が行えます。
さらにマウント付きのアキシコンは、他のアスフェリコン社のマウント付きレンズと同様に、メトリックのネジを使って他のエレメントに簡単に取付けられます。
アスフェリコン社のマウント付きレンズの特長についてはこちらをご覧ください。
特注アキシコンレンズ
個々の仕様に基づいて、アスフェリコン社の光学エンジニアが、直径・中心厚さ・角度・表面精度の点で正解のアキシコンを設計します。
最新の製造・測定設備がありますので、高レベルの精度を保証します。
