AM/FM変調オプションにより、最大3つの発振器周波数での位相同期した線形結合信号を生成することができます。
振幅変調(AM)や周波数変調(FM)を含む様々な変調スキームでの(より高次の)側波帯の直接計測が簡単に設定できます。
タンデム復調のような通常の2重復調スキームとは違って、複数の機器は必要なく、最大可能復調帯域幅による変調周波数の制限はありません。
特長
- 2つの独立したAM/FM変調ユニット、各ユニットに3つの周波数コンポーネント
- 振幅変調(AM)と復調(同時)
- 周波数変調(FM)と復調(同時)
- 各周波数コンポーネント用調整フィルタ設定
- デュアル変調器(信号出力)設定
- 高調波側波帯解析(2側波帯)
- 側波帯の分離(シングルサイド変調)
機能系統図
UHF-MOD振幅変調
s(t) = [ Ac + Am * sin(ωmt) ] * sin(ωct)
AMでは、キャリア信号の振幅が周期的に変化(変調)します。多くのアプリケーションでこの変調は小さく、そしてノイズが問題となっています。ロックインアンプでAM信号を復元する目的は、必要な信号を抽出するために急峻なフィルタと時間積分を利用するためです。AMスペクトルが3バンドからなる場合、UHF-MODで最高復調機能を得るために3つの復調器を用いて全3バンドを同時に復調します。振幅変調と復調は同時に行われ、UHF機器のグラフィカルユーザーインタフェースによりサポートしすべて制御します。AM信号はアプリケーションにおいて擬似信号を出力することができ、システムをテストする目的としても有効です。
UHF-MOD周波数変調
s(t) = sin[ ωct + ωp/ωm * sin(ωmt) ]
FMでは、キャリア信号の周波数が周期的に変化(変調)します。この変調はしばしば小さい信号で、それゆえノイズが問題となります。ロックインアンプでの復調は、設定可能なフィルタにより効率よく検出できます。UHF機器は、同時に複数の周波数で目的の信号を復調することができ、またUHF-MODオプションにより、キャリア周波数と選択した側波帯(ωc ± n * ωm)のペアでFM復調を行うことができます。狭帯域ではそのピーク周波数偏差と変調周波数はωp/ωm << 1の条件を満たさなければなりません。しかしUHF-MODオプションでは、正確性を犠牲にすればこの制限を超えても作動します(例えばωp/ωm< 2)。
UHF-MODのユーザーの利点
- バイモーダル、マルチモーダル測定用途に1つの筐体でのソリューション。中間に信号変換器は不要
- 簡単なセットアップ
- 最大3つの位相同期周波数コンポーネント用X、Y、R、Θの同時取得(タンデム復調では不可)
- 変調周波数は最大復調帯域幅による制限を受けない(タンデム復調)
- UHF-PIDオプションとの互換性と、外部参照によるキャリアと変調周波数を高性能PLLや外部ソース、或いはその両方から得ることが可能
- 側波帯の上側、下側を区別する能力 結果は演算ユニットで加減算される
仕様
AMとFM 仕様
ωc, fc: キャリア周波数レンジ | 6 µHz ~ 600 MHz |
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ωm, fm: 変調周波数レンジ | 6 µHz ~ 600 MHz |
ωs, fs: サイドバンド周波数 | fs = m * fc ± n * fm |
Ac: キャリアシグナル振幅 | Ac < Vrange |
m,n: 高調波解析 | m,n = 1 to 32 |
AM 仕様
hAM: AM 変調指数 | hAM = Am / Ac |
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Am: 変調シグナル振幅 | Ac + Am < Vrange |
FM 仕様
hFM: FM 変調指数 | hFM = fp / fm |
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ωp, fp: ピーク周波数偏差復調 | fp < 2 * fm |
ωp, fp: ピーク周波数偏差変調 | fp < 12'000 * fm |